2013-06-10 Mon
将棋には、「手筋」と呼ばれるたくさんの技があります。手筋には簡単なものから難しいものまでたくさんあります。
技をスパッと決めるのも将棋の醍醐味の一つだと思います。
技が決まるとそれだけで勝負が決まってしまうことも多いので、
有段者同士の対局では、互いに技を警戒し、その結果実際の盤面に大技が現れることは少ないかもしれません。
(水面下ではたくさんの技の筋を互いに狙い合い、消し合っています。それが面白いのです)
しかし、子供同士の対局では、互いに技が見えていないことが多いために、派手な技をかけるチャンスがたくさん訪れます。
将棋の技をたくさん学ぶことも強くなる上でとても大事なことです。
(ただし、どんなに凄い技を決めても、詰ますことができないと勝てないので詰将棋を最初に教えています)
教室でも、毎回いろいろな技を教えていきます。
今回は、私が実際に教室で配っているプリントから問題を抜粋して、
手筋の教え方について書いていこうと思います。
以下は有名な桂馬の手筋です。

「桂のふんどし」と言います。
この局面だけを見れば、駒の動かし方がわかる子は、どこに桂を置けば良いかすぐわかると思います。
大事なのは、実戦でこれに気づけるようにすることです。
そのためにプリントでは、実戦風にして、「桂のふんどし」を決めることができる場所を探す訓練をします。

これを見つけることができるようになったら、
今度は、「桂のふんどし」を決めることができる一手前の状態の局面を作って、
そこでどうすれば「桂のふんどし」を決めることができるかを考えてもらいます。

このように段階を踏んで「桂のふんどし」という手筋を使いこなせるようになってもらいます。
ちょっと将棋を知っている人にとっては簡単すぎる問題ですが、
初心者の子には結構大変な問題のようです。
ひとめの手筋、羽生の法則等の本は、こういう手筋がたくさん載っていて、とても良い本なのですが、
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![]() | 羽生の法則2 玉桂香・飛角の手筋 (将棋連盟文庫) (2011/10/14) 羽生 善治 商品詳細を見る |
部分図であることと、各問題の難易度がバラバラで、初級クラスの子供が読んでいくのは難しいと
思い、毎回自分で作ることにしています。
教えた手筋を指導対局ではなるべく食らうようにしてあげます。
覚えたその日の内にその技を使うと記憶が定着しやすいとの考えからです。
中級クラスの子には、これらの問題は簡単過ぎるので、
他のプリントを用意しています。
プリントで学習することの利点は、お子様のレベルに合わせて、
適度な難易度の問題を提供することができることです。
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