2015-01-13 Tue
昨日の大会をトモフミ君はとても楽しみにしていたのですが、実はあまり楽しめませんでした。
それはある対局で、とても悲しいことがあったからです。
相手の子の角が、自分の角を飛び越えて成ってきたそうです。

手を放して、トモフミ君が驚いていると、
その子はその角を元に戻したそうです。
教室と同じように手を挙げて係りの人を呼び、
相手の反則を指摘しました。
すると相手の子は
「手を離していない、すべっただけだ」
と言ってきたそうです。
係りの方は、
そのまま対局を続行するように言いましたが、
トモフミ君は、
反則が認められなかったこと、相手が嘘をつきそれが認められてしまったことが
とても悲しかったようでした。
昨日はそれをずっと引きずっており、最後の対局が終わった時点でも元気がなかったので、
本当は見たい対局もあったのですが、すぐに失礼させてもらいました。
1月2日の十字屋杯の対局では、
1年生のS君の相手が二歩をしたそうです。
手を挙げて係りの人を呼んでいる間に、
相手の子はそれを戻して
「二歩をしていない」
の一点張り、
結局その対局も続行となりました。
将棋というゲームは厳格なルールがあり、反則は絶対に認められません。
子供が手を挙げて係りを呼ぶ時点で、
まず間違いなく反則もしくはそれに近い行為は起こっています。
にもかかわらず、現状では「やっていない」と嘘をつけば
私が見ている限り100%続行となっています。
目の前で嘘をつかれ、それが審判に認められたという現実は
子供にはとてもショッキングなことですし、
嘘をついた子もそれが通るということでまた次も嘘をつくようになります。
とても難しい問題だと思います。
私の教室では、こうしています。
呼ばれて、手を離した離していないで揉めた場合には、
確実にその付近まで駒を動かしています。
駒を動かしたのは明らかにミスであり、
それを相手に離したと思われたのであれば諦めなさいということにしています。
要するに曖昧なことをした方が悪いということです。
こういう風にしていると、手離れが悪い子は直すようになりますので、
教室内の対局ではあまりこういう問題が起きていません。
私の作った大会参加の心得には、
反則していないと嘘をつかれた時の対応も書いていますが、小さい子には難しいです。
小さいことのようですが、将棋をやっている小さい子供にとってはとても大きなことです。
昨日は、一緒にたくさんの仲間がいて、慰めてもらったのでトモフミ君も何とか
立ち直りました。良い仲間たちがたくさんいて本当に感謝しています。