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こどもに将棋を教える方法 初級編 ③筋の良し悪し
「強くなるには、とにかくたくさん将棋を指すことだ!」
と言うプロもたくさんいます。
私はこれには少し補足が必要だと思っています。

ある程度強い相手が身近にいるのであれば、たくさん指すのが上達には良いと思いますが、

ただ、駒の動かし方がわかる程度の子同士がたくさん指してしまうと、
かえって上達が遅くなるように思います。
(いろいろな子供の将棋を見て私が感じていることです。)



麻雀20年間無敗で有名(本当かは知りませんが・・・)な桜井章一さんの本で

「内容と勝ち負け」の関係について以下のように書いてありました。

一番良いのは、
「良い内容で勝つこと」
次に良いのは、
「良い内容で負けること」
次に良いのは
「悪い内容で負けること」
一番悪いのが
「悪い内容で勝つこと」


何故勝っているのに「悪い内容で勝つこと」が一番悪いのでしょう?

それは、間違った手を指しているのに、勝ってしまっては、
自分の悪い手に気づかなかったり、間違いを正しいと勘違いしてしまったり
する可能性があるからです。


覚えたての頃に、
自分と同じ位の子や自分より更に弱い子(駒の動かし方が分かる程度)
とばかりと指していると、
「悪い内容で勝つこと」が多くなってしまいます。




例えば、下の局面を見てください。

201307121.png
初心者の子同士の対局で、
こういう局面になった時に、よく指す手があります。

それは、

201307122.png

角を打つ手です。



さりげない手つきで、
静かに駒を置きます。

相手が小さい子だと、よそ見していることも多いので、
「指したよ」
と、やさしく相手に教えてあげます。



初心者の子は結構な確率でこの角の筋を見落とします。
この局面は序盤ですが、もっと中盤以降のゴチャゴチャした局面で狙われると、
気づかない確率はもっと上がります。




当然、一瞬で王が取られてしまいます。


こんな楽な勝ち方が通用する相手とばかり指していると、
相手が強い子になった時にも、
つい角を打つ手を狙ってしまいます。

しかし、当然強い子は気づいて玉を逃げたりします。

更に、今度はこの角を狙ってきます。


強い子相手だと、
この角打ちだけで不利になってしまいます。



ところが、これでたくさん勝った経験がある子程、
この角打ちの味を忘れることができずに打ってしまうようです。




当将棋教室では、
駒の動かし方がわからない子にも丁寧に教えていきます。
それは大変なことだと思われるかもしれませんが、
「悪い内容で勝つこと」に慣れてしまっている子の癖を取るよりは簡単だと思います。

あまり指したことがない子や、駒の動かし方のわからない子でも
遠慮なく体験にお越しください。




次回の教室より、
いよいよ大盤を使った定跡の勉強を始めていこうと思っています。

定跡を覚えることより、楽しく理解してもらえることに重点を置いていきます。

定跡には、良い筋の手ばかりがたくさん含まれているので、
この勉強で子供達の将棋の筋が良くなっていってくれればと思っています。

前回同様に詰将棋は一斉に解くようにしたいと思いますので、
今後はなるべく詰め将棋の本を持ってきて頂くようお願いします。
(忘れてしまった場合はこちらで別の方法を考えますのでご心配なく)

こどもに将棋を教える方法3(初級編) | 20:24:03 | トラックバック(0) | コメント(0)
こどもに将棋を教える方法 初級編 ②実戦詰将棋
簡単な3手詰めをスラスラ解けるようになった次のステップとして
前回は、「詰められ将棋」をご紹介しました。
守りの意識を身につけるのにはとても良いと思います。

他に、初級者の子がやると良いと思うのが、
今回紹介する「実戦詰将棋」です。

初級者の子の対局を見ていると、
相手の角や飛車の効きに気づかずに
王を取られてしまったり、
飛車や角をタダで取られてしまったりして、
それで勝負が決まってしまうというのをよく見ます。

まだいろいろな駒の効きを確認することに慣れていないので、
効きを見逃してしまうのです。

これは盤面全体を見る癖をつけることにより大分解消されると思います。


この盤面全体を見る癖をつけるのに役立つのが今回紹介する
「実戦詰将棋」です。

下の図を見てください。

2013071601.png

教室で詰将棋をきちんと勉強してきた子なら、上の問題はすぐ解けると思います。
この問題が何分かかっても解けないのであれば、普通の詰将棋の本の練習がまだ足りないと思うので、
普通の問題をたくさん解く練習をする方が効率が良いと思います。

上の問題をすぐ解ける子は、今度は下の問題を見てください。


2013071602.png

実は最初の部分図の問題と全く同じ問題なのですが、周りにいろいろな駒が配置されているので、
詰みを見つけるのが難しくなります。

最初の部分図の問題を見てからなので、すぐに解けると思いますが、いきなりこの全体図で
問題を出されると、今まで部分図でばかり解いていた子は、結構悩んでしまうと思います。

実戦と同じように全ての駒が配置されているので、「局面を把握する」のに時間がかかってしまうのです。

この「局面を把握する」訓練を積むことによって、実戦でも、局面全体をみることができるように
なってくると思います。



将棋3手詰入門ドリル―簡単な問題から実戦形式まで、反復して「勝つ形」を覚えよう!将棋3手詰入門ドリル―簡単な問題から実戦形式まで、反復して「勝つ形」を覚えよう!
(2008/04/08)
椎名 龍一

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この本の後半部分136問は今回の記事の下の問題のような実戦詰将棋の問題になっています。
こういう問題を実戦のようにしっかり考えて解いていくと、王様をいきなり取られたりするような
ことは減ってくると思います。


こどもに将棋を教える方法3(初級編) | 08:15:29 | トラックバック(0) | コメント(0)
こどもに将棋を教える方法 初級編 ①詰められ将棋
3手詰めの詰将棋に慣れてきたら、
5手詰めの詰将棋を解くのも良いですが、

他に私が効果があると思うのは、
詰められ将棋」です。

初心者の子供達の将棋は
攻め99%、守り1%位であることが多いです。

攻める手を考えるのは楽しいですが、
守る手を考えるのはあまり楽しくないのかもしれません。

攻めは強いのに、
自分が攻められた時には
まるで
「臭いものに蓋」でもするかのように、
自分の玉を見ない子もいますが、
そういう子は中々勝てません。

そういう子をみると、本当にもったいないと思います。



強くなる上では、自分の攻めばかりではなく、
相手の攻めも見て、
「どちらの攻めが厳しいか」、「どちらの攻めがより速いか」を考える必要があります。

相手の攻めの方が厳しかったり、速かったりする場合には、
攻めあったら負けてしまうので、
その攻めを受けて、相手の攻めを緩和したり、相手の攻めを遅くする必要があります。

この守りの意識をつけるのに、
「詰められ将棋」は効果的だと思います。


やり方は簡単です。

今まで普通に解いていた詰将棋の本を逆さまに持って、
どうやったら詰まされるかを考えれば良いのです。
image (23)
(この問題は5手詰めなので教室の子にはちょっと難しいかもしれません)

これを繰り返すことによって、
自然に「自分の玉の安全度を考える癖」をつけることができます。

自分の王様をみて、
この形は危ないぞ!
などと気づくことができるようになります。



「詰められ将棋」はやってみるとわかると思いますが、普通に解くより大変です。

 相手の手を考える訓練にもなります。


教室では、毎回やっている詰将棋タイムトライアルでゴールまで行った子には、
この「詰められ将棋」のタイムトライアルに挑戦してもらおうと思っています。






こどもに将棋を教える方法3(初級編) | 20:05:59 | トラックバック(0) | コメント(0)
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